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ファンフィク<3> 「クローディア(上)」

久しぶりのファン・フィクです。
久しぶりですが、ネタは引き続きトビーとCJです。(笑)

呟きにも書きましたが、オフィシャル本を読んで、トビーとCJって以前なにか
色々とあったって言うんで、色々ってなによ?!みたいな。(笑)

相変わらず妄想走らせて、勝手に2人をいい雰囲気にしちゃってます。
しかも、今回続きになっちゃって…(^^;;

そういうの、大丈夫なかただけ、下へお進みください。


*この話はフィクションですが、私の創作です。無断転記はお断りします。
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『クローディア(上)』



「…C.J?ねぇ、ちょっとだけこのドア、開けてくれないかしら?ジョシュが、あの…、話があるって……」

「放っといてっ!」

「……えぇ、それはよく分かってるんだけど、でもね、あの…」

 ドナが、部屋にこもってしまったCJをなんとか引っ張り出そうと話しかけるが、まったく無駄だった。

「CJ!誰もキミのことを責めてなんかないから、ほら、補佐官も怒ってなかったし………だよね?」

 途中から口を挟むジョシュだったが、最後の部分の確認をとっていなくて思わずとなりのサムに同意を求める。

「う、うん、そうそう、大丈夫。大統領にもちゃんと言ってくれるから。………だよな?ジョシュ?」

 更にサムまでもが結局ジョシュに話を差し戻す。
 その様子に、ドナがCJに聞こえないように「二人とも、ちゃんと確認してから話せないの!?」と文句を呟く。

「そ~だよ~!ほら、これをやったのがもしドナだったら、あっという間にクビだろうけど、やったのはキミなんだから!大丈夫さ!」

「……ジョシュ…」

 あまりの慰め下手ぶりにドナがあきれる。

「放っといてと言ったでしょう!」

 ガシャンッ!!

 そのとき、部屋の中からドアに何かがぶつけられ、それが割れた音がした。
 ドアの外にいたみんなは、その音に、というよりは、むしろそこまでCJが感情的に煮詰まっていたことをやっと悟った事に言葉を失った。四人が顔を見合わせ、でも、なにも口に出来ない。

 もともとはCJのミスだった。
 責められて当然のそれは、けれど誰もそんなことが出来ないと知っていた。
 NYでのあの事件が、いまだ彼女を苛み、彼女から本来の自分というものを奪っていたのを皆が知っていたからだ。
 だから、漏らしてはいけない内輪の会話を記者たちの誘導尋問にひっかかりスルリと彼女の口から出たときは、むしろダメもとで質問した記者達のほうが驚いていたが、それでも彼らはそれをニュースにする気などなかっただろう。
 一瞬場が凍り付き、それを部屋のモニターで見ていたトビーがすぐにレオに話し、記者達には音便に聞かなかった事にするよう2人が対応したが、それすらもあまり必要のあることではなかった。皆が彼女が彼女でないことを分かっていた。

 レオとトビーがやって来たとき、CJはまるで新人のように見ているだけで、なにも出来なかった。
 記者達の誘導尋問など毎度のことで、そんなものに自分が引っかかるはずもなかったのに。
 ただ自分がしたことが信じられず、自己嫌悪で吐き気がする。フラつきながら自分のオフィスにかろうじて戻ると、そのまま閉じこもってしまった。

 すると、不意に堅く閉じたままだったドアが、まるで開けるのを遠慮してるように、部屋との隙間を小さく見せた。
 ドアの外に立つ4人が、そっとその隙間に注目する。
 顔を見せたCJは、泣きはらした酷い顔をしていた。

「……ごめんなさい、悪かったわ。みんなにまで当たるなんて、アタシ、最悪ね……」

「CJ…、怪我はない?大丈夫?」

 ドナの優しい言葉にCJがわずかに微笑んで頷く。足下には卓上にあがっていたコーヒーカップの破片が落ちていた。

「今日は帰りなよ、CJ。あとはなんとかやるから」

 ジョシュの言葉にCJが元気なく、それでも少し反論した。

「…そういうわけにはいかない。この後も会見はあるし、後始末無しで放っておくわけにはいかないわ」

「会見は、こっちで誰かやるよ。…ボクは、……まぁ、やめといたほうがいいが、サムもいるし」

 そのとき、そこに割ってはいる声がした。

「そうだな。会見はサムがいいだろう。私がやってもいいが、私がやると、無駄に彼らを怒らせるのは自分でも分かってるし。もちろんジョシュは絶対にダメだが」

「ひどいな、部長」

 CJが2人のやりとりに、また少し笑みを見せた。
 トビーがもう一度「大丈夫だ。補佐官がちゃんと納めてくれた。今日は帰るんだ、CJ」と続けると、CJはまだ少し抵抗をみせたが、やがて諦めたように頷いた。

 するとトビーが思わぬ言葉を口にした。

「さぁ、行くぞ」

「…え?」

「送る」

 CJは驚いて「そんな、大丈夫よ」と笑ってみせた。
 けれどトビーに「なんだ、こんな陽も高いうちに送りオオカミでも心配してるのか?」と茶化され、更に他の4人の安心したような顔を見たら、もう何も言えなかった。
 みんなの気持ちが痛いほどに分かる。自分を心配する気持ちが。
 けれど、それすらあの事件を現実だったと裏打ちされているようで、CJには辛いことでもあった。
 みんなに心配をかけている自分を嫌悪していた。
 けれど、自分で自分自身をどうにもコントロール出来ずにいた。
 この迷いが、こんなことを引き起こしたのだと思うと、悔しさと情けなさで叫びたくなる。
 このまま今日帰るのは不本意だったが、けれどこの場の雰囲気を思えば、それが今出来る一番のことのような気がした。

「いくぞ」

 トビーの静かな促す声に、CJは「えぇ」とだけ答えると、上着とバッグを持ってオフィスを後にした。


 (続く)
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Author:himekatww
日本語ドラマタイトル「ザ・ホワイトハウス」、原題「The West Wing」の個人的応援ブログです。

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